回転させた材料に工具などをあて削って加工を施す「旋盤加工」について紹介します。このページではその中でも「ニップル」と呼ばれる加工品について、その種類や加工方法、重要なポイントなどを解説していきます。
「ニップル」は、管形状のねじ部品のことをいい、一般的には軸継手として用いられることが多い部品です。「JIS B 0151b」の「鉄鋼製管継手用語」においては「直線軸の両端におねじが切ってある軸継手」と定義されており、ガス管や水道管などといったパイプ類を自由に曲げて繋ぎたい場合などに使用されることが多いです。このニップルは両端にねじ切り加工を施すものですが、おねじではなくめねじとなっており、両端がおねじとなっている「ユニオン」という部品とは異なる加工品です。
ニップルという加工品はいくつか種類があります。まず「バレルニップル」と呼ばれるものですが、これは樽の形をしています。中心がやや膨らんでいて長さも比較的短いため、「短ニップル」「丸ニップル」とも呼ばれています。「径違い(異径)ニップル」と呼ばれるものもありますが、これは左右のめねじの外径が異なるものを指しており、太さが異なるパイプを接続するのに用いられます。このほかにも長さがある「ロングニップル」やパイプ接続の潤滑を目的としている「グリースニップル」がよく使われるニップルです。
旋盤加工はこのページで紹介しているニップル以外にもシャフトやボルトなどといった、いわゆる「丸物」を加工する際によく用いられる加工方法です。旋盤加工の「旋盤」は切削加工の一つであり、切削加工にはフライス盤を用いたフライス加工(ミーリング加工)やマシニングセンタ(MC)によるマシニング加工などもあります。旋盤加工は回転するワークに対して固定した工具を押し当てて切削を行うため、円筒形状のものを加工することが得意です。特にニップルの加工に関してはめねじのねじ切り加工が必要であり、ニップルの種類によってはテーパー加工(先細形状加工)も行うことがあります。
ニップルの旋盤加工では「強度・精度」と「腐食対策・防錆処理」が重要なポイントとなります。配管と配管を繋ぐ役割が期待される部品の加工に使用されることが多いため、締める際に強い力がかかることが想定されます。そのため一定の強度や精度が必要になることに加え、水道管や屋外の配管などに使用される場合には錆対策・腐食対策も欠かすことができません。
ニップルは私たちの生活インフラに大きく関わる部品の一つで、しっかりした強度と精度の高い加工が必要になります。腐食や錆に関する品質もより高い水準が求められる加工品であり、設計仕様に沿った旋盤加工が行える高い加工技術を持って加工・製造しなければいけません。
日本のCNC自動旋盤メーカーの中でも、主軸固定型CNC自動旋盤とスイス型CNC自動旋盤の両方をラインナップしている3社に着目。スター精密、ツガミ、シチズンマシナリー、それぞれのメーカーとしての強みや主力製品などを紹介します。
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