シマダマシンツール(旧嶋田鉄工所)は、多軸自動旋盤を開発・製造している工作機械メーカーです。その会社の技術力や特徴、そして代表的な商品といった情報をまとめてご紹介しています。
シマダマシンツール(旧嶋田鉄工所)は、1962年に国産で始めて6軸自動盤を開発するなど、高い技術力を誇る工作機械メーカーです。愛知県豊川市に拠点を置き、CNC自動旋盤、多軸自動旋盤を主要な営業品目として開発・製造してきました。
1μmの精度までこだわるメイド・イン・ジャパン品質は、加工精度を高めることで製造業に貢献するものとなっています。2スピンドル、4スピンドルから8スピンドルまでの多軸旋盤をラインナップして、生産性の高いCNC自動旋盤を開発していることが特徴と言えるでしょう。
参照元:シマダマシンツール(旧嶋田鉄工所)公式HP(http://www.smd.co.jp/corporate-info/corporate-profile.htm)
去る2024年4月1日付で、シマダマシンツールはシチズンマシナリー株式会社から多軸自動旋盤事業を継承しています。シチズンマシナリーが従来行ってきた自動旋盤の新規製造・販売はもちろん、これまでに販売された製品の修理・改修・改造・パーツ提供をシチズンマシナリーに代わって対応していくそうです。
参照元:シマダマシンツール(旧嶋田鉄工所)公式HP 【PDF】「多軸自動旋盤事業の継承に関するお知らせ」
https://smd.co.jp/cms22/images/b08792c5de3bcd6c1423ec9026f46c11.pdf
全商品において、加工中に工作物の着脱を行うことでアイドルタイムを極小化する技術を採用しています。また摺動面はすべてきさげ加工がされており、剛性・加工精度を長年にわたって保つことができます。長く性能が落ちずに使えることは、製品の信頼性の重要なポイント。多軸自動盤では、主軸の分だけチャックやツールがあるのでツーリングゾーンが狭くなりがちですが、シマダマシンツール(旧嶋田鉄工所)の6軸・8軸自動盤は、主軸ドラムとメイン刃物台の間にツールが取り付くコラムがありません。そのため、広いツーリングゾーンを確保し、切り屑絡みが最小限に抑えられる製品を開発しました。
また、ワークの表側加工を行い、反転、裏側加工、そしてワーク排出という表裏の2つの工程を、1台の機械の中で実現できることも大きなメリット。2台の工作機械が必要なものを1台で済ませられるので、省スペース、省人化につながります。
以下のリンクでは、CNC自動旋盤を選ぶ際に知っておくべき「主軸移動型」と「主軸固定型」の違いや、長い切削材を支えて安定供給を促す「ガイドブッシュ」、刃物台の種類についてなどを解説しています。機種選定の参考にしてみてください。
CN660は、シマダマシンツール(旧嶋田鉄工所)のCNC自動盤の代表的な製品。NCスライド以外のポジションで粗加工、NCポジションでは仕上げ加工という工程ができる6軸自動盤です。汎用NC旋盤の約4倍の加工スピードで、高い生産性に貢献。しかも省スペース仕様で、省人化を実現。広いツーリングゾーンを確保し、切り屑絡みを防いでくれるので、高い稼働率を誇ります。
自動車部品、航空機部品、建設機械部品など、さまざまな業界の大ロット部品を、高速で切削加工することが可能。最大径は60mmまで対応しています。
参照元:シマダマシンツール(旧嶋田鉄工所)公式HP(http://www.smd.co.jp/products/cn660.htm)
このサイトでは、より加工目的や品質・精度にこだわりたい方へ向けて、「CNC自動旋盤」「スイス型CNC自動旋盤」を扱う国内メーカーの中でも、おすすめの3社をピックアップして紹介しています。こちらもぜひ参考にしてください。
画像引用元:シマダマシンツール公式HP(https://smd.co.jp/lineup/2si-6-8/)
主軸・チャックが加工室内以外にもう1つあるという、2種軸構造によって、ゼロ秒ローディングと1・2次交互加工を実現しました。2つのロスタイムがなくなり、倍速加工が可能になります。
イムがかからない唯一の機械であり、サイクルタイムを短縮したい場合には最適です。機械1台のスペースで、8インチサイズから長物シャフトでも2工程をこなせる2スピンドル1タレットの工程を集約しています。 またロボット机上マウンドなので省スペースです。
画像引用元:シマダマシンツール公式HP(https://smd.co.jp/lineup/3si-ST-32/)
刃物台が2つあり、クシ刃、8角タレット、回転工具10角タレットの中から個別に選択できます。また1つの工程に対し、最大20本の刃物を搭載可能です。
さらにローダーステーションでは、ローディングだけでなくワーク計測もできます。
画像引用元:シマダマシンツール公式HP(https://smd.co.jp/lineup/4si-hs4200/)
4主軸2NC旋盤(4スピンドル2タレット旋盤)により、切削加工とワーク着脱を同時に行うことで、アイドルタイムとサイクルタイムの大幅短縮を実現できます。
チャックが4つあるため、それぞれ4つのオペレーション(OP1、OP2、反転、ワーク脱着)を1台で同時に行い、100%に近い高稼働率となります。
また着脱用主軸が仕切り扉の外に露出しているので、チャック交換や手動着脱も簡単にできます。
画像引用元:シマダマシンツール公式HP(https://smd.co.jp/lineup/6si-ism-b6-27/)
6主軸すべてにビルトインスピンドルモーターを搭載した6軸自動盤です。それぞれに個別制御ができるため、ポジションごとに理想的な主軸回転数や切削速度を実現し、主軸ごとに停止や位置の設定ができます。ミーリング工程にも対応しています。
オートバーフィーダーを標準装備し、機械を止めることなく高い稼働率をキープできます。また残材自動処理機能で長時間の無人運転をサポートします。
画像引用元:シマダマシンツール公式HP(https://smd.co.jp/lineup/6si-cn-660dsp/)
シマダマシンツールが世界初開発・生産をしたCNC6軸自動盤です。5ポジションで加工している間に、残りの1ポジションでローディングをします。
角形、多角形、楕円形など、さまざまな異形状のワークに特化しており、1台で単軸NC旋盤3〜4台分の生産性があります。また省スペースで省人化、省エネにも貢献できます。
画像引用元:シマダマシンツール公式HP(https://smd.co.jp/lineup/2si-8-mk-2/)
シマダマシンツールが各種加工工場の生産効率向上に向けて考案した「ゼロ秒ローディング」と「1・2次交互加工」のコンセプトをもちながら、既存の発想からの脱却を掲げて開発した工作機械。
Y軸・回転工具・テールストックを搭載し、幅広いワーク・多様な加工に対応可能。そして切粉が出ない時間はわずか2.2秒。第1主軸で加工中に第2主軸でローディング/アンローディングを実施し、ローディングタイム実質ゼロを実現しました。
2つのチャックにより、1台で表側・裏側の加工が可能に。単軸NC旋盤2台分の作業を1台でこなし、設置スペースと設備投資を削減できます。さらに着脱用主軸が仕切扉の外にあり、チャック交換や手動着脱が容易。ロボットアクセスも可能で、省スペース化にも貢献可能。
これが評価され、「第54回機械工業デザイン賞IDEA」(日刊工業新聞社主催・経済産業省後援・日本商工会議所他各工業団体協賛)の贈賞式(2024年7月31日)において、「審査委員会特別賞」を受賞しました。
※参照元:日刊工業新聞社「BiZ-NOVA」(https://biznova.nikkan.co.jp/article/feature/IDEA20241)
公式HPに掲載なし
本社所在地 | 愛知県豊川市御津町佐脇浜3-1-18 |
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電話番号 | 0533-76-3381 |
公式URL | http://www.smd.co.jp/ |
日本のCNC自動旋盤メーカーの中でも、主軸固定型CNC自動旋盤とスイス型CNC自動旋盤の両方をラインナップしている3社に着目。スター精密、ツガミ、シチズンマシナリー、それぞれのメーカーとしての強みや主力製品などを紹介します。
切り屑トラブルの防止や、
刃物台剛性によるたわみ抑制で
安定生産が叶います。
取り扱い種類が多く、
様々なタイプから自社と
マッチするマシンが選べます。
先進技術と開発力を強みに、
省エネに寄与する
マシンを展開しています。
【選定条件】2022年11月30日時点で「CNC自動旋盤」および「CNC自動旋盤 メーカー」とGoogle検索をし、ヒットした全14社を抽出。その中から、「スイス型自動旋盤/主軸固定型CNC自動旋盤」の両方を取り扱い、公式HP内で販売機械数がカウントできる会社の中から、販売機械数の多い上位3社を選定しています。