旋盤メーカー勤務の私とマシン“ましなり”が、リプレイスや新規導入のための情報を第三者目線でお伝えします。ポイントごとの参考に、ご一読ください。
「クシ刃型」は、同一平面上に複数の刃物を櫛(クシ)状に並べた刃物台で、高速な工具選択によりサイクルタイムが早いのが特徴。一方、多角形刃物台のそれぞれの面に「ホルダー+ツール」を取り付ける「タレット型」は、加工目的により様々なホルダーを取り付けることが可能で、自由度が高いことが特徴です。クシ刃型よりも加工時間はかかるものの、 刃具と刃具の干渉が少なく、多工程の加工に向いています。
また、 「切削加工」は、工作物の不要な部分を削って加工するもの。 「研削加工」は、円形の砥石で工作物の表面を磨いて不要な部分を除去する加工を指します。下に、工作機械の主な加工方法と種類をまとめていますので、こちらもご参考ください。
部品製造の現場で重要なのが「除去加工」です。金属や樹脂などを材料とし、 不要部分を工作機械によって除去する加工が主な作業で、除去加工の中でも「切削加工」という分類に該当します。当サイトでは、フライス加工や旋削加工などの小分類も紹介しているのでご参考ください。
工作機械は 「汎用工作機械」と「NC工作機械」とに大別されます。汎用工作機械で種別されるのは、旋盤・研削盤・歯切り盤・ボール盤・フライス盤・中ぐり盤・放電加工機の7種類ほか、NCを搭載している放電加工機やボール盤もあります。
旋盤とは、材料(ワーク)を高速で回転させて切削工具(バイト)の刃の部分で旋削する工作機械のことです。
CNC自動旋盤とNC旋盤は、 NC=Numerical Control(数値制御)をコンピュータが行う(CNC=Computerized Numerical Control)かどうかの違いが明確でした。現在では、NC旋盤もコンピュータで数値制御を行うのが主流のため、CNC自動旋盤との区別はありません。
つよし部長と
ましなりくん
短時間・大量生産ならNC旋盤よりもCNC自動旋盤が◎
CNC自動旋盤を選ぶ際は、まず「 各旋盤メーカーの、どのCNC自動旋盤が自社の部品製造に適しているのか」正しくジャッジすることがポイントになります。特に、はじめて導入する場合は、その特徴と性能差を把握するのが難しいものですが、 加工目的と品質・精度の期待値が叶うスペックであるかをチェックすると選びやすくなります。また、細長いバー材の精密加工が求められる現場では、「スイス型CNC自動旋盤」も選択肢の一つ。次にポイントをまとめているので、ぜひご覧ください。
ここでは、CNC自動旋盤の中でも、特に細長いバー材などの部品製造に適した「スイス型CNC自動旋盤」の特性を紹介します。製造部品の形状や精度、ロットなどによって「スイス型CNC自動旋盤」を選ぶべきか、「主軸固定型CNC自動旋盤」が適しているか比較してみましょう。
下のイラストは、「スイス型CNC自動旋盤」と「主軸固定型CNC自動旋盤」」の違いを図解にしたものです。 スイス型CNC自動旋盤は主軸がZ方向に動き、被削材の先を「ガイドブッシュ」という装置で支えながら加工できるもの。一方、 主軸固定型CNC自動旋盤は主軸が固定され、刃物がX/Z方向に動いて切削する工作機械のこと。細長い精密部品を加工するには、ガイドブッシュのあるスイス型CNC自動旋盤が適しているといえます。
スイス型CNC自動旋盤は、つまり…
小さな部品を高精度かつ長時間連続で加工できることが大きなメリット!1870年代に、時計部品を加工する機械として誕生した、歴史ある技術でもあります。詳しくは、次の4つに分けて紹介します。
ましなりくん
つよし部長と
ましなりくん
CNC自動旋盤は、部品の精度によって選び分けましょう
旋盤を選ぶ際は、使用する材料の形状とマシンの相性が大切。例えば、太くて短い部品の製造なら、 「主軸固定型CNC自動旋盤」を検討するのも良いですし、長い棒材から “金太郎あめのように”細長い部品を同等に加工するなら「スイス型CNC自動旋盤」を選ぶのが適切といえます。いずれも、長時間連続して安定的に作動できることが重要です。
CNC自動旋盤はNC旋盤と比較して「省スペースである」という点が特徴です。これは、CNC旋盤はNC旋盤を小型化したものであるため。省スペースでの配置が行える点がメリットといえます。
また、CNC自動旋盤の場合はNC制御によって同一の部品を削り出していくという加工法となっていることから、無人加工が可能で生産性が高い面も特徴となっています。この点から24時間運転に対応できる点もメリットのひとつといえるでしょう。
さらに、搭載可能な刃物の本数が多い点もCNC旋盤の特徴です。そのため、複雑な形状を持つ部品の加工も可能となります。また、複合自動旋盤のケースでも、旋盤加工に加えてフライス加工も1つの工程で行える点から、工作機械をそれぞれの工程で用意する必要がなく、この点でも省スペース化が可能となります。
CNC自動旋盤の特徴である搭載可能な刃物の本数が多い点はメリットにもつながりますが、段取り替えを行う際に時間がかかる点はデメリットといえるでしょう。またCNC自動旋盤は比較的小型であるため、小物のワーク向きであるといえます。この点から大きなワークには向かない点がデメリットと感じられる場面もあるでしょう。
ここでは、「CNC自動旋盤」および「CNC自動旋盤 メーカー」とGoogle検索をしてヒットした全14社の中から、「主軸固定型CNC自動旋盤」/「スイス型CNC自動旋盤」の両方を取り扱い、かつ公式HP内で販売機械数がカウントできる会社の中から、販売機械数の多い上位3社を紹介します(2022年11月30日調査時点)。
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【選定条件】2022年11月30日時点で「CNC自動旋盤」および「CNC自動旋盤 メーカー」とGoogle検索をし、ヒットした全14社を抽出。その中から、「スイス型自動旋盤/主軸固定型CNC自動旋盤」の両方を取り扱い、公式HP内で販売機械数がカウントできる会社の中から、販売機械数の多い上位3社を選定しています。
日本のCNC自動旋盤メーカーの中でも、主軸固定型CNC自動旋盤とスイス型CNC自動旋盤の両方をラインナップしている3社に着目。スター精密、ツガミ、シチズンマシナリー、それぞれのメーカーとしての強みや主力製品などを解説します。
1950年に腕時計やカメラの部品メーカーとしてスタートし、1960年にはシチズン時計(株)との共同出資で腕時計部品メーカー東海精密(株)を設立。スイス型CNC自動旋盤による、 長時間の安定稼働を可能とする「ステップサイクル・プロ」の切り屑分断や、刃物台剛性を確保するために、「アリ溝案内面」を採用するなど、 高精度と高剛性を兼ね備えていることが強みです。
スイス型CNC自動旋盤の主な機種シリーズには、Y軸制御付き8軸型ユニットを搭載した「SD-26」や、GB/NGB切換えができる「SR-32JⅢ」があります。
▼左右にスクロールできます
バーサイズ | ~φ10 | ~φ13 | ~φ16 | ~φ20 | ~φ26 | ~φ32 | ~φ38 | |||
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クシ刃型 | シングル | バック刃物台
なし |
4軸 | SB-16R type C | SB-20R type C | |||||
バック刃物台
あり |
5軸 | SR-10J type C | SB-12R type G | SB-16Ⅲ
SB-16R type G |
SB-20R type G
SR-20JⅡ type A SB-20R type N * |
SR-32Ⅲ type A | ||||
6軸 | SL-7/10 | SR-20JⅡ type B
SR-20RⅣ |
SD-26 type S
SD-26 type G/E/C |
SR-32JⅢ type B | ||||||
7軸 | SR-38 type B | |||||||||
ダブル | バック刃物台
なし |
8軸 | SW-12RⅡ | |||||||
9軸 | SW-20 | |||||||||
クシ刃型
+ タレット型 |
バック刃物台
あり |
9軸 | SV-20R | SX-38 | ||||||
タレット型 | トリプルタレット | 10軸 | ST-20 | ST-38 |
※注釈:軸数にB軸、C軸は含んでいません。「SB-20R type N」「SK-51 type
A」はCNC自動旋盤、その他すべてスイス型CNC自動旋盤です。
参照元:スター精密公式HP
(https://star-m.jp/products/lathe/index.html?tab=4)
スイス型CNC自動旋盤は22台、CNC自動旋盤は「SB-20R type N」と「SK-51 type A」の2台をラインナップ。クシ刃型では~φ10から~φ38まで、タレット型では~φ20と~φ38に対応しています。
両方のメリットを備えた「クシ刃型+タレット型」も~φ20と~φ38があり、多彩なクロス加工が可能な26クラス向け「SDシリーズ」は2台、スラント型すべり案内面構造を採用する「SBシリーズ」は6台のバリエーションがあります。
「SD-26」シリーズは、スター精密のスイス型CNC自動旋盤のラインナップで初となるφ26タイプとして登場。type S、G、E、Cの4タイプがあり、全機種ともガイドブッシュ/ノンガイドブッシュ切り換え機構を備えています。
type SとGは同時5軸制御、Sはツインスレッドワーリングユニットなどが装着可能。type Eは同時4軸制御、type Cは手動で角度調整できます。
スター精密のスイス型CNC自動旋盤の中でも、中核をなすSRシリーズ。「SR-32JⅢ」は2タイプあり、type Aはバック6軸型、type Bはバック8軸型となります。スラント型すべり案内面構造を刃物台のY軸案内面に採用し、刃物台の剛性向上を実現。ガイドブッシュ/ノンガイドブッシュ切り換えが可能で、ノンガイドブッシュ仕様時には主軸筒すべり案内面構造を採用しています。
つよし部長と
ましなりくん
「高精度」と「高剛性」の両面を満たすスペック
スター精密は、スイス型CNC自動旋盤の幅広いバリエーションを展開する工作機械メーカーとして、高精度+高剛性を実現しているのが強みです。自動車や医療機器などの精密部品メーカーに寄与してきた実績とノウハウをもち、スイス型CNC自動旋盤においては、「安定生産」を実現する工場作業員のためのサポートにも力を入れています。
本社所在地 | 静岡県静岡市駿河区中吉田20-10 |
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電話番号 | 0537-36-5586(機械事業部) |
グローバル支社 | アメリカ、中国、タイなど14拠点 |
公式HP | https://star-m.jp/ |
1937年に創業し、1939年にはL型ねじ切りフライス盤と油圧式万能円筒研削盤の生産をスタート。1957年から主軸移動型自動旋盤の製造販売に着手する精密加工機械メーカーとして知られています。
製品ラインナップが豊富で、スイス型CNC自動旋盤・CNC自動旋盤以外にも ターニングセンタやマシニングセンタ、精密研削盤、精密転造盤を取り揃えています。第52回機械工業デザイン賞IDEAを受賞したSS26MH-II-5AX*や、オーバーラップ加工の多彩さが自慢の「BW」シリーズがあります。
▼左右にスクロールできます
バーサイズ | ~φ10 | ~φ12 | ~φ16 | ~φ20 | ~φ26 | ~φ32 | ~φ38 | |
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クシ刃型 | 独立対向 | BW127J-Ⅰ
BW127J-Ⅱ B0128W他 |
BW207J-Ⅰ
BW207J-Ⅱ B0208W他 |
BW269ZJ | BW329ZJ | |||
対向 | P013
B073-Ⅲ他 |
B0123-Ⅲ
B0124-Ⅲ B0125-Ⅲ他 |
BM163-Ⅲ他 | B0203-Ⅲ
B0204-Ⅲ S205-Ⅱ他 |
B00265-Ⅲ
SS267-Ⅲ SS267-Ⅲ-5AX他 |
B0325B-Ⅲ
SS327-Ⅲ SS327-Ⅲ-5AX他 |
B0385B-Ⅲ他 | |
垂直刃物台 | B0265VB-Ⅲ他 | B0325VB-Ⅲ他 | B0385VB-Ⅲ他 | |||||
クシ刃+タレット型 | B38T |
*参照元:ツガミ公式HP (https://www.tsugami.co.jp/product/auto-lathe/)
表中のマシン以外にも多数ラインナップしているのが特徴。複数の刃物台を搭載するBWシリーズを含め、対向クシ刃タイプがあり、最大加工径は38mmまで対応しています。5軸・6軸の多軸旋盤「Bシリーズ」をはじめ、幅広く展開。その他、独立対向クシ刃、クシ刃形刃物台、クシ刃+タレット型、垂直刃物台を揃えています。主軸移動型、主軸固定型などの詳細は公式HPをご覧ください。
第52回機械工業デザイン賞 IDEA(2022年)で「審査委員会特別賞」を受賞した主軸移動型自動旋盤とマシニングセンタの複合加工機。主軸移動型で同時5軸加工が可能、高速工具主軸を使うことで形状の複雑な精密部品を効率的に量産することができます。ガイドブッシュ/ガイドブッシュレスの切換えはオプションでの対応となります。
複数の刃物台を備えていて、独立制御により同時3系統の精密加工ができます。オーバーラップ加工の多様性が増すことに加えて、ツールチェンジ時間の節約などサイクルタイムの短縮にもなる点が「BW」シリーズのメリット。主力機種のBW269ZJ/BW329ZJは後刃物台駆動・背面刃物台駆動の回転工具を採用しているため、配置の自由度もあります。
つよし部長と
ましなりくん
多種多様なニーズに合わせた製品を展開
ツガミには、CNC自動旋盤「BWシリーズ」のみで18の機種バリエーションがあり、主軸移動型自動旋盤とマシニングセンタを融合させたターニングセンタも選択肢となるほど、多種多様なニーズに合わせた製品を展開しています。IDEA受賞機種に代表されるように、工業製品のデザイン発展にも取り組んでいるメーカーです。
本社所在地 | 東京都中央区日本橋富沢町12-20日本橋T&Dビル |
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電話番号 | 03-3808-1711 |
グローバル支社 | 中国、インド、タイなど5拠点 |
公式HP | https://tsugami.co.jp/ |
1930年の創業以来、高精度の部品加工や部品のコンパクト化に注力してきた、ものづくり企業です。シチズンマシナリーの企業ルーツに、時計メーカーのシチズンがあります。
シチズングループ全体でサステナブル経営に取り組んでおり、機械のエネルギー使用抑制を実践。スイス型CNC自動旋盤の「Cincom」シリーズは、フルサーボ化でCO2排出削減を達成しています。CNC自動旋盤「Miyano」は、サイクルタイムの短縮化も期待できるシリーズです。
▼左右にスクロールできます
バーサイズ | ~φ1 | ~φ4 | ~φ12 | ~φ16 | ~φ20 | ~φ25 | ~φ32 | ||
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主軸台
移動型 |
1刃物台 | 4軸 | B12E Ⅱ | B16E Ⅱ | |||||
6軸 | B12E Ⅴ
B12E Ⅵ |
B16E Ⅴ
B16E Ⅵ |
|||||||
2刃物台 | 6軸 | R01 Ⅱ | R04 Ⅱ | ||||||
7軸 | L12 Ⅶ | A20 Ⅶ | |||||||
8軸 | R01 Ⅵ | R04 Ⅵ | L12 Ⅹ | ||||||
3刃物台 | 7軸 | L20 Ⅶ
L20 Ⅷ L20 Ⅸ |
L32 Ⅶ | ||||||
8軸 | L20 Ⅹ | L32 Ⅸ
L32 Ⅹ |
|||||||
9軸 | L20 Ⅻ
L20 ⅫB5 |
L32 Ⅻ
M32 Ⅲ |
|||||||
10軸 | M32 Ⅴ | ||||||||
11軸 | M32 Ⅶ | ||||||||
12軸 | M16 Ⅷ | M32 Ⅷ | |||||||
4刃物台 | 11軸 | D25 Ⅶ | |||||||
12軸 | D25 Ⅷ |
※注釈:軸数にはC軸が含まれています。
参照元:シチズンマシン公式HP
(https://cmj.citizen.co.jp/product/matrix.html)
表中の30台はすべてスイス型CNC自動旋盤「Cincom」シリーズです。スイス型のバリエーションは、バーサイズø1からø32までをカバー、軸数は4~12軸まであります。刃物台は、クシ刃型9台とクシ刃+タレット型2台。このほか、CNC自動旋盤「Miyano」シリーズは26台、バーサイズはø42・ø51・ø64まで対応しています。
シチズンマシナリーの製品ラインナップの中で、スイス型=主軸台移動型は「Cincom」シリーズとして展開されています。このシリーズは油圧装置を使わず、同社独自技術を駆使した電子制御化によるフルサーボ化が特徴。稼働時の消費電力を抑制するとともに、作動油も不要となる分、導入する加工工場にとっての環境対策になります。
「Miyano」シリーズは、主軸台固定型CNC自動旋盤のブランド名です。バーマシン、チャッカーマシン、高精度チャッカーマシン、多軸自動旋盤の4種類に分けて製品ラインナップを構成。同社の機械は、独自技術のシチズンコントロールを駆使することでサイクルタイムを短縮化。CO2の46%削減*を可能とする点は、「Miyano」シリーズにも共通するものです。
つよし部長と
ましなりくん
機械エネルギーの省力化を全製品に反映
シチズンマシナリーの環境対策は、特定製品の機能でのみ実現するのではなく、グループ企業全体でサステナブル経営を掲げ、機械エネルギーの省力化を全製品に反映させている点。CNC自動旋盤では、「Cincom」シリーズと「Miyano」シリーズのどの機種を選んでも、導入する精密部品工場での省エネ効果が期待できるでしょう。
本社所在地 | 長野県北佐久郡御代田町御代田4107-6 |
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電話番号 | 0267-32-5900 |
グローバル支社 | 中国、フィリピン、ベトナムなど20拠点 |
公式HP | https://cmj.citizen.co.jp/ |
2023年12月発売のスイス型自動旋盤「SP-20」。正面加工用刃物台には門型刃物台を採用している点が特徴。手前側は最大8本の切削用バイトが装着可能、また奥側には7軸型のクロスドリルユニットを装備しています(7軸のうち5箇所がカートリッジポジション)。上部の穴あけ工具用のスリーブホルダーには4軸型と5軸型を用意。また、温度センサーが機体各部に配置されており高精度・柔軟な熱変異補正を行うことが可能です。
4機種を2024年10月から順次販売を開始。正面・背面の同時加工が行える2スピンドルと最多3タレットを搭載して効率的・生産性の高い作業を実現。要望の多かった最大加工径Φ80㎜の正面主軸を搭載した機種をラインナップする点も特徴です。また、正面・背面主軸のモーターパワーを向上させている点、直感的な操作が可能な操作盤を搭載する点に加え、さまざまなオプションも用意しています。
エグロの「ROBO-Station」は、後付けすることによって現在使用しているEGURO CNC旋盤を自動化可能。人手不足で悩んでいる、より生産性や稼働率を向上させたい、といった希望がある場合に活用できる自動化ユニットです。休憩時間や夜間など、これまで製造が行えなかった時間を有効活用することによって、効率的な生産が行えるようになります。後付け自動化をエグロで行うことで、ワーク形状に合わせた加工の段取りなども提案が可能です。
最大ワーク径φ700mmに対応することにより加工空間の大幅向上を実現しているMU-500VⅢ。コンパクトで使用しやすいことに加えて、高精度・高生産性と脱炭素を両立させている点も特徴です。さらに、ワンチャッキング多面加工による高精度な工程集約によって、生産性や収益性の向上を目指すことも可能といえるでしょう。作業者の負担をできる限り抑えられるように、ユーザーフレンドリーな機械構造を採用しています。
XTS-6は機械幅わずか1,105mmでありコンパクトな構造であることに加えて、主軸高さは960mmの低重心であることから、作業者負担を少なくすることが可能。各軸の動作を高速化することにより、切削時間と非切削時間双方を削減し、サイクルタイムが短縮され生産性もアップしています。また、機械停止時に油圧ポンプ向けの電源供給をストップする「アイドルストップ機能」を搭載し、節電効果が得られる点も特徴のひとつとなっています。
TMX-4000は、X軸が605mm、Y軸が260mm、Z軸が1500mmといったように大きな軸移動量によって使いやすさを重視している点がポイントとなっています。移動量が大きいことから高精度な加工をワンチャッキングで行えます。また、高精度割出性能と重切削能力を両立している点もTMX-4000のポイントといえるでしょう。さらに、19インチと10.4インチの操作盤を備えており、便利な機能で作業をサポートします。
SC-200Ⅱのコンセプトを継承しながらロングベッドを採用することにより、長尺ワークにも対応が可能となっている点がSC-200ⅡLの特徴となっています。この点から、背面加工ユニットとテールストックの選択が行えます。また、角スライドを採用した高剛性スラントベッドにより、高加工剛性と安定性を実現している点や、ストレスのない機械構造を採用していることによって、作業を担当するスタッフの負担軽減にもつなげられます。
エスアンドエムマシナリーのWNC-25-OXPは、高精度な加工を実現する、小型の精密CNC旋盤です。最小設定単位は0.0001mm、最小移動単位はX軸が0.00005mm、Z軸は0.0001mm。繰り返し精度が±2μm。また、自動供給装置やパーツフィーダシステム、切削台装置及び切削カバーなどさまざまなオプションを用意していることに加えて、お客さま仕様による専用機についても相談が可能となっています。
「CNC自動旋盤」および「CNC自動旋盤 メーカー」とGoogle検索してヒットするメーカー情報をまとめて紹介します。(2022年11月30日調査時点)。
無人化・自動化など工作機械導入に関する提案力があるメーカーで、カスタマイズの個別対応も行っています。
本社所在地 | 長野県岡谷市御倉町8-14 |
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電話番号 | 0266-23-5511 |
公式URL | https://www.eguro.co.jp/ |
創業は1898年と古く、工作機械メーカーとしては1904年から実績を積み重ねているグローバル企業です。
本社所在地 | 愛知県丹羽郡大口町下小口五丁目25-1 |
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電話番号 | 0587-95-7823 |
公式URL | https://www.okuma.co.jp/ |
日本を代表する時計メーカー、セイコーの専属工場として工作機械製造をスタート。小型の旋盤が主力製品です。
本社所在地 | 東京都墨田区太平4-13-4 |
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電話番号 | 03-3625-3628 |
公式URL | https://jknc.co.jp/ |
時計メーカーのシチズンをルーツとする工作機械メーカー。独自の制御方式を採用しています。
本社所在地 | 長野県北佐久郡御代田町御代田4107-6 |
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電話番号 | 0267-32-5900 |
公式URL | https://cmj.citizen.co.jp/ |
CNC自動旋盤や多軸自動旋盤が主力製品で、8スピンドルまでの多軸旋盤を揃えています。最大径は60mmまで。
本社所在地 | 愛知県豊川市御津町佐脇浜3-1-18 |
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電話番号 | 0533-76-3381 |
公式URL | http://www.smd.co.jp/ |
ドイツを拠点とするメーカー。多軸自動盤や5軸CNC研削盤、研削ソフトウェアを手掛けています。
本社所在地 | Alfred H. Schütte GmbH & Co. KG Alfred-Schütte-Allee 76 D-51105 Köln-Poll |
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電話番号 | +49 221-83990 |
公式URL | https://www.schuette.de/ |
腕時計やカメラの部品メーカーとして1950年に設立。CNC自動旋盤などの工作機械や精密部品を提供。
本社所在地 | 静岡県静岡市駿河区中吉田20-10 |
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電話番号 | 0537-36-5586(機械事業部) |
公式URL | https://star-m.jp/ |
1976年からCNC自動旋盤を手掛け、カスタマイズにより生産ライン全体の構築にも対応します。
本社所在地 | 石川県白山市旭丘1-8 |
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電話番号 | 076-207-6155 |
公式URL | https://www.takamaz.co.jp/ |
自動車・光学部品などの分野に強い小型精密CNC旋盤を製造、サポートのよさも魅力です。
本社所在地 | 新潟県小千谷市大字山谷字新保4-11 |
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電話番号 | 0258-82-4315 |
公式URL | https://tmw-microstar.co.jp/ |
CNC自動旋盤やマシニングセンタを取り揃えるメーカー。ISO9001と14001の認証取得企業でもあります。
本社所在地 | 岡山県岡山市北区撫川983 |
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電話番号 | 086-293-6111 |
公式URL | https://www.takisawa.co.jp/ |
CNC自動旋盤をはじめターニングセンタやマシニングセンタなど豊富な製品群を持つメーカー。
本社所在地 | 東京都中央区日本橋富沢町12-20日本橋T&Dビル |
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電話番号 | 03-3808-1711 |
公式URL | https://tsugami.co.jp/ |
個人経営の鉄工所からスタートして、複数の大型組立工場プラントを持つに至った企業。
本社所在地 | 石川県白山市熱野町ロ15 |
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電話番号 | 076-273-1111 |
公式URL | https://www.nakamura-tome.co.jp/ |
研削加工部分の「きさげ加工」をはじめ、匠による熟練技術を駆使するものづくり企業です。
本社所在地 | 東京都青梅市今井3-1-12 |
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電話番号 | 0428-30-1311 |
公式URL | https://www.nomurads.co.jp/ |
コンパクトCNC自動旋盤や3次元ファイバーレーザ加工機を開発、オンラインサポートも採用。
本社所在地 | 愛知県丹羽郡大口町竹田1-131 |
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電話番号 | 公式HPに記載なし |
公式URL | https://www.mazak.jp |
自動車部品の加工技術や加工性の高さなどにおいて定評を得ている会社です。海外でもその技術を導入している企業は少なくありません。世界のさまざまなエリアに拠点を置くことで、グローバルネットワークを構築しています。
本社所在地 | 京都市伏見区竹田向代町136 |
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電話番号 | 075-672-8111 |
公式URL | https://www.muratec.jp/ |
CNC旋盤のラインナップが豊富な会社です。なかでも、強力重切削大型CNC旋盤が主力商品のひとつとなっており、長尺ワークの加工にも適しているものなど、高い機能性や快適な操作性をそなえた製品が充実しています。
本社所在地 | 茨城県行方市芹沢920-52 |
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電話番号 | 0299-55-3111 |
公式URL | http://www.ikegai.co.jp/index.html |
東京都港区にある本社のほか、大阪府の西区と佐賀県の唐津に営業所や工場を配置しています。また、国外では、中国の上海と韓国のソウルにも拠点がある会社です。さまざまな機械を取り扱っていますが、大型旋盤の製造を、特に得意としています。
本社所在地 | 東京都港区三田1-4-28三田国際ビル1F117区 |
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電話番号 | 03-3451-6861 |
公式URL | https://www.karats.co.jp/index.html |
日本国内に加えてアメリカにも拠点を構えており、北米や欧州、アジアを中心として全世界に販売ネットワークを構えているメーカーです。
本社所在地 | 兵庫県尼崎市東難波町5丁目27番1号 |
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電話番号 | 06-6401-1841 |
公式URL | http://www.dainichikinzoku.co.jp |
さまざまなメーカーのマシンを導入し、金属やゴムの精密切削を手がける企業。精密機械やユニット製品などを生産しています。
本社所在地 | 大阪府枚方市春日西町2丁目27番21号 |
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電話番号 | 0728-58-8801 |
公式URL | https://www.hs-k.com |
創業から半世紀以上に亘って積み重ねてきたさまざまな技術を駆使し、あらゆる顧客ニーズに対応した機器の製造・提案を行っています。
本社所在地 | 岡山県岡山市北区久米6番地 (岡山鉄工センター内) |
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電話番号 | 086-241-7922 |
公式URL | https://www.mitsuhata-machinery.co.jp/ |
自動車や航空機、メディカルなどの各種工作機械・測定器・省力機器を取り扱う総合商社であり、自社工場では最新設備を使った製造も行っています。
本社所在地 | 愛知県春日井市桃山町1丁目312番 |
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電話番号 | 0568-83-2911 |
公式URL | https://www.satsuki-seikou.co.jp/ |
小型工作機械メーカーとしての実績があるワチガイの技術を引き継ぎ、自社技術との融合でよりよいCNC自動旋盤を製造・製作しています。
本社所在地 | 千葉県船橋市藤原3-28-26 |
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電話番号 | 047-439-3561 |
公式URL | http://www2.odn.ne.jp/~cia79700/index.html |
創業以来産業の基礎となる「加工」に注目し、長い歴史の中で培ってきた技術をさまざまな分野に提供してきた企業です。高性能CNC旋盤をはじめとし、時代のニーズに応える数多くの機械の開発・製造を行っています。
本社所在地 | 東京都中央区京橋1-1-5 セントラルビル10F |
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電話番号 | 03-5204-3141(代) |
公式URL | http://www.rkn.co.jp |
プロ用の大型カメラと卓上旋盤の開発によってノウハウを培い、価値のある独自技術を基盤として成長してきた企業。ユニークで個性的な製品や、限りなく人に優しい製品を提供することを大切にしている点が特徴といえるでしょう。
本社所在地 | 大阪府豊中市二葉町1-1-10 |
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電話番号 | 06-6335-1718 |
公式URL | http://www.toyoview.co.jp |
1948年に繊維機械の製造・販売の会社として創業し、現在は高機能・高効率な工作機械を提供しています。そのほか、自動化システムや周辺機器、お客様の課題解決につながるデジタルソリューションの提供を行っています。
本社所在地 | 東京都江東区潮見2丁目3-23 |
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電話番号 | 03-6758-5900(代) |
公式URL | https://www.dmgmori.co.jp/ |
「精密機械事業」「産業機械事業」「搬送機械事業」」の3つの事業を展開する西部電機株式会社。オンリーワンの技術で開発したNC旋盤や切削加工機などを提供しています。手づくりによる商品にこだわりを持っている点が特徴です。
本社所在地 | 福岡県古賀市駅東三丁目3番1号 |
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電話番号 | 092-941-1500(代表) |
公式URL | https://www.seibudenki.co.jp |
「ロボットソリューション事業」と「マシンツール事業」を手がける株式会社FUJI。同社の製品は海外にも多く出荷され、世界中のものづくりを支えています。
本社所在地 | 愛知県知立市山町茶碓山19番地 |
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電話番号 | 0566-81-2111(代表) |
公式URL | https://www.fuji.co.jp/ |
スイス型自動旋盤が 世界で選ばれる理由は2つ。主軸移動型自動旋盤で細長い部品でも高精度に切削できることと、ガイドブッシュで材料を支えてたわみを防ぎ大量加工できることです。
ここでは、 国産メーカーの中にも、世界14拠点でスイス型CNC自動旋盤を販売するメーカー「スター精密」の代表機種と、 選ばれる理由について紹介します。
CNC自動旋盤導入における課題として挙げられるのが「自動運転により不良品が出てしまった場合でも、大量に作り続けてしまう」という点です。例えば1,000個の部品を作る過程において500個目から加工不良が出たとしても、CNC自動旋盤では、一度不良が出た場合にはそこから良品に戻る可能性は低いとされています。そのため、このようなケースにおいてはできる限り早く機械をストップし、不良が発生しないように再発防止の対策を行うことが必要となります。ただし、何個目から不良が出たのかがわからないといった点も課題として挙げられるでしょう。
また、もうひとつの課題として挙げられるのが「加工を行った後の検査工数と信頼性」という点です。不良品が出なかったとしても、たくさん部品を作れば当然その後の検査工数が増えることになります。また、手作業において全数検査を行う場合には、「検査員ごとに検査方法や力加減が異なる」「ヒューマンエラーが起きる可能性」「検査員の育成コスト」といった課題も生じてきます。
上記で挙げたような課題を解決し、CNC旋盤を効率よく運用するためには「機内計測」という方法があります。「機内計測」とは、加工物(ワーク)の計測を工作機械の中で行うものです。計測を行う際には、加工サイクルの中でセンサ(プローブなど)を使用して計測していきます。
機内計測を行う場合の流れとしては、まず一定数の加工を行ったら、タッチプローブによりワークの内径・外径のチェックを行います。この段階で、プローブが公差を外れている不良品を検出した場合には、アラームにより機械をストップします。
その後、不良品が発生した原因を調査して復旧作業を行った後に加工を再開します。また、不良品の発生が再発しないように、防止策の検討を実施することも大切なポイントといえます
機内計測は「連続運転を行う場合に大量に不良品を作ってしまわないように、不良品が出た場合にはできるだけ早く機械を止めること」を目的としています。また、「加工不良が発生した原因を突き止め、再発しないように改善を行うこと」、「不良が発生した場合の検査数をできる限り減らすこと」といった点が目的となっています。
以上から、無人運転ラインのように長時間自動旋盤を稼働させる場合などには機内計測が大きな効果を発揮すると考えられます。
ただし機内計測を行う場合、加工不良を少なくしようと全数検査を行ってしまうと測定時間が増えてしまいサイクルタイムにも影響するため、必ずしも機内での全数検査を行う必要はないといえます。ただし、計測頻度を少なくしすぎると長時間不良品を作り出すことになってしまいます。この点から、機内計測を行う場合には適切な頻度について考えて実行する点が大切なポイントとなります。
CNC自動旋盤において機内計測を行う場合には「加工不良を防止できる」という大きなメリットがあります。
例えば、500個の部品を作る過程において、100個に1回機内計測を行う場合を考えてみましょう。1回目・2回目の計測では問題がなかったものの、もし3回目の計測で不良を計測した場合には機械をストップします。この時点でなぜ加工不良が発生したのかを特定し、再発防止策を立てられます。
このように1回目と2回目の計測では問題がなく、3回目の計測では不良を計測、さらに問題を解決して再開した後の4回目と5回目の検査では問題がなかったということになると、加工後の検査が必要なのは2回目の計測後から3回目の計測までに作られた100個のみとなるため、そのほかの400個の検査工数を削減できます。また、ワークの途中で加工不良を検出して問題を解消しているため、再度部品の作成に必要となる材料費と加工時間のロスの削減にもつながります。
加えて、機内計測を行うことにより設備や計測器からワークを取り外したり再設置する必要がなくなるため、ワーク計測を行う場合の段取り時間や移動時間の工数削減にもつなげられるといったメリットもあります。
機内計測を行うための接触式センサをタッチプローブと呼びます。タッチプローブが計測するものとしては、ワークの原点出し、加工後の寸法などがあります。これらを高速・高精度で自動計測できるという特徴を持っており、加工不良を防いだり、サイクルタイムの向上、段取り時間の削減などの目的で使用されます。
CNC自動旋盤においては、加工ワークの端面を計測して加工原点や外径・内径の測定が可能となります。このような役割を持ったタッチプローブを活用することにより、検査工程で発生する負担を削減するとともに、生産性の向上にも繋げられます。
工作機械の中で加工物計測を行うことを機内計測と呼びますが、それに対して工作機械からワークを取り出して測定器を使用する方法を機外計測と呼びます。人が機外計測を行う場合には、例えば人によって計測の熟練度が異なる点から、不良品を見落とすリスクがあったり、そのたびにワークを取り外すことになるために位置決め条件が変わってしまい、測定に誤差が出るといったリスクなどが考えられます。
しかし機内計測を行うことによって、ワークが正確に位置決めをされた加工条件下で計測が可能となるメリットがあります。
新規の設備としてのCNC自動旋盤にタッチプローブを搭載する場合にはプログラムが必要となるため、メーカーへの問い合わせが必要となります。また、既存の自動旋盤にタッチプローブを後付けしたいと考えている場合についても、メーカーの確認が必要となる場合があります(ソフトウェアに加え、ハード面や電気的な仕様といった条件があります)。
製造現場にCNC自動旋盤を導入している企業を業界別に独自調査。自動車部品、建設機械、医療機器、電子部品・半導体業界、OA機器、玩具の6業界について紹介しています。各特性や活用例、製造している部品、マーケット事業などにも着目してみてください。
自動車部品は、電子制御に関連する精密部品からフレームのような大きなものまで形状やサイズ、用途などが多岐にわたります。いずれも、 ごくわずかな公差内の精度を要求されるため、CNC自動旋盤が活用されているのです。
建設機械の部品製造でCNC自動旋盤が強みを発揮するのが、 ステンレスのような難削素材の加工や、小さく高精度な加工が必要となるケース。エンジン用の精密部品なども含まれ、建設機械の複雑で繊細な動きに欠かせません。
医療機器の製造においては、 レーザーやロボットの部品などの精密加工でCNC自動旋盤が使われています。手術器具は微細な部品で組み立てられ、繊細な手術を可能とするツール。部品加工のズレは許されない分野といえます。
恒常的に 小型化・高性能化を追求しているのが半導体や電子部品。精度の高さや品質の安定性、耐久性などが求められ、CNC自動旋盤を使った製品も増えており、製造機器の部品加工にも採用されています。
精密部品を安定的に大量加工できるCNC自動旋盤でも、実際の製造現場では問題が発生することはあります。ここでは、ありがちなトラブル事例を5つピックアップして、その具体的な内容や原因、解決方法などを紹介します。
切削加工トラブルのひとつ工具折損は 「切削条件のムリ」や「機械の剛性不足」が要因となって、工具の負荷を増大させます。切り屑の排出には切削条件の調整で対処するなど、個別ケースごとの防止策をご覧ください。
CNC自動旋盤で大量ロットの生産をする際、金属の切り屑により支障をきたすケースも考えられます。ここでは、チップブレーカー付き工具の導入などの防止策や、 大量加工に強いスイス型CNC自動旋盤の導入も検討しましょう。
自動運転でCNC自動旋盤を連続稼働させると、切削工具の刃先が欠けるなどの原因で加工不良品を作ってしまうことがあります。 タッチプローブなどのセンサを使って機内計測をすれば、トラブル時に機械をストップさせることも可能です。
素材不良や作業員のヒューマンエラーが原因で発生する不良部品対策や、現場の業務見直しについてまとめています。不良部品ゼロを目指すべく、“同じトラブルを繰り返さない仕組み”づくりには、品質向上を叶える旋盤選びも重要です。
製造現場で起きる加工ロスには、 故障/刃具交換ロス、段取り・調整ロスなどがあります。材料(Material)、機械(Machine)、人(Man)、方法(Method)、測定・検査(Measurement)の5M適正化についても説明します。
CNC自動旋盤においては、生産性向上を目的として使用されるさまざまな周辺装置があります。ここでは、どのような周辺装置があるのかを紹介していきます。
オートローダとは、加工物を自動で着脱するための装置です。こちらの装置を使用して加工物を自動供給できるようになると、作業の効率を大幅に向上させられます。
バーフィーダーとは加工機に対し、材料となる棒材を自動で供給するための装置です。バーワーク加工を行う場合に、加工を止めずに無人での稼働を長時間続けられるようになります。
オートワークチェンジャとは、加工ワークを自動的に交換する一連のシステムです。これまでは人の手で加工ワークの交換を行っていたものの、この部分をロボットが担うことによって向上の無人化や自動化に貢献します。
CNC自動旋盤では、自動で機器を稼働させるためのセンサが使われています。用途はさまざまですが、不良の連続を防ぐ目的で利用されるツールセッタなどが挙げられます。